2008年のひとりごと

納得いか~ん!(1.5)

さきほど観終わった『欽ちゃんの仮装大賞』。

サンライズ・アニメかと見紛うダイナミックな動きと見事にデフォルメされた造形で、ワタシを唸らせた、じゃなくって笑わせてくれた「演歌の男道」がてっきり優勝かと思ってたら、なんとハイジのダジャレ落ち作品に持っていかれるとはっ!!

さすがは日テレ、宮崎作品にどんだけリスペクト~!?(笑)

 

納得いか~ん!と言えば、正月早々に放映されていたNHKの『ようこそ!“アン”の世界へ』。

去年の暮れ、NHKさんのHPで募っていた事前アンケートに、

 

私が『赤毛のアン』に感じたもの。それは主人公の気性や能力への興味や共感ではなく、彼女の周りの世界を切り取る感性への憧れと、そんな感性をまっすぐ育んだマシュウとマリラ兄妹に対する憧れでした。

 

緑の切り妻屋根の家。

その二階の窓から見える桜の木と果樹園。

そしてその先に広がる誰もいない森と、その向こうにある親友の家の窓の灯。

自分の周りの小さな世界しか知らない私は、見たこともないはずの風景を、デジャウ゛のような感覚とともに思い描いていました。

 

なにかにつけ怒っているマリラおばさんとそれを取りなすマシュウおじさんの兄妹にも、どこか惹かれる懐かしさがありました。

そんな二人の親としての姿が、母となった私に会社勤めを辞めて子供のそばにいることを当たり前のことと、心から思わせてくれました。

 

『赤毛のアン』。それは私の心の指針です。

 

と書き送っていたのですが、"あの" 松本侑子さんを連れてくる企画意図から察すれば、ワタシのコメントとは真逆な展開になるものとばかり思っていました。

そんなわけで、オンタイムで見るのが怖かったワタシは昨日、録画したのを見てビックリ!

 

『赤毛のアン』の魅力は、プリンス・エドワード島の美しい自然描写と、その中に描き出されるマシュウを始めとする魅力的なキャラクター達との交流であり、忘れがちな家庭の大切さを思い出させてくれる作品であること、と珍しく(笑)ワタシと同意見でまとめてくれてた番組。

アン・シリーズの大ファンだという脳科学者の茂木さんや女優の松坂さんも、極めてオーソドックスかつ真っ当なアン・シリーズ観を語っておいででした。

そして同じ画面の右端には、終始満面の笑みの松本さんが・・・。

 

なぜ!?

どうして

 

「『赤毛のアン』の翻訳を始める時、私は得体のしれない憂うつに苛まれていた。【中略】その原点が『赤毛のアン』であることに、些かひっかかるところがあった。それが、「少女小説」と呼ばれる代物だからである。【中略】男社会が期待する少女像への誘導と封じ込めである。料理裁縫などの家事、衣装、そして結婚と家庭の平和。【中略】これらにしか興味がないというのなら、問題だろう。つまり、そうした閉鎖的な関心、人生に対する受動性、自分の意志を持たないことと同意義の協調性、そういった世界に少女を追い込む効果が、少女小説にはある」

(『赤毛のアン』集英社 訳者あとがき p.518~519 1993年)

 

とのご持論を、ここぞとばかり展開されない!?

 

物語に登場する料理を、おいしそうに再現されていた料理研究家の牧野哲大さんや、アンの世界をドールハウスや写真、絵で表現して楽しまれているファンの人たちに対して、

 

「日本の女性誌のアン特集は、一体、何なのだろうか。手芸、お菓子作り、初恋の青年とのロマンチックな結婚だけで、さまざまな古典を愛し朗読するアンも、小説を書き、勉学に励むアンもでてこない。【中略】アン特集を組むマスコミの大人たちが、こうした巧みなすり替えに気づいていない筈がない。【中略】気づいている上でのすり替えであり、それこそが、少女の誘導と封じ込めなのだろうか。」

(『赤毛のアン』集英社 訳者あとがき p.527~528 1993年)

 

とのご持論を、なぜ正面切ってぶつけない!?

 

アン絡みで、春からのNHK外国語講座のお仕事をゲットされたという松本さん。

かねてからのご持論を、お仕事のためにそこまで封じ込めるなんて!

NHKをどんだけリスペクト~!?(笑)


こころの進化形(2.24)

新聞で紹介されていたフジテレビ「サイエンスミステリーVIそれは運命か奇跡か!?」。

23日午後9時から放映される番組の、第2章「人類史に残る選択をした女性」(←このタイトルもどうかと思いますが。)で登場する「24歳になった」「天才児」って、以前「ひとりごと」の「木と泥の一族」で書いたドロン・ブレイクさんのことだ!と思ったワタシ。

 

「DNAが明かす女性の愛と強さ」という新聞記事のタイトルにしても、彼がどんな風に取り上げられるのか、ちょっと心配に。

で、昨夜はちょうど『フルスイング』というドラマの最終回だったのですが、最後まで見るのを諦めて、ひとりワタシだけ2階にある小さなテレビで確認。

 

今回知ったのは、

*ドロンの母親が30年来の高級犬種ブリーダーだったこと。

*ドロンは難関小中高、そしてハーバードを出ていたこと。

*ドロンが小学校の先生になっていたこと。

 

24歳になった今では、もう数学や物理の本は読まなくなり、本棚に並べられたファンタジーや絵本の話をしていたドロン。

彼が将来生まれてくる(であろう)子供たちに読んでやりたいと取ってある絵本のひとつに、鴨の親子の話がありました。

番組では「お母さん鴨とお父さん鴨と子鴨の、普通の一日」という風に絵本の内容を紹介していたようですが、これって・・・?と思ったワタシ。

 

よく散歩する公園には池があって、鴨や鷺など色んな種類の水鳥たちが集っています。

で、見ていると鴨って、いくつかの番(つがい)がグループでいることが多いんですよね。

でも、ネットで調べてみると、鴨の巣作りや子育てはメス任せなのだそうで、「夫婦間の繋がりが強い鳥類にしては珍しいといえます。」と書いてあるページもありました。

 

で、思ったんです。

自分の父親を「データ」でしか知らず、自分を「設計」した母親から日に十数件送られてくるメールに辟易としている、そんなドロンが愛している絵本に出てくる鴨は、まるで人の家族のようにヒナを育てているところが、実は普通どころか進化形なのかもしれない・・・って。

 

ワタシも、彼のような先生に小学校で教えてもらいたかったなぁ。

 

それにしても、薄茶の斑の模様をした変わった毛並みの犬を抱きかかえながら、「こういう珍しい毛並みは10匹に1匹しか生まれてこないのよね♪」ってトクトクと語るブリーダーのお母さん、こわ~。


未知との遭遇(6.1)

「ねぇ、ほら見て、テレビのニュース。ブラジルの密林で大昔の暮らしを続けてる人たちが発見されたんだって。」

「ああ、それって今朝の新聞に載ってたよ。『未知との遭遇』ってタイトルだったけど、記事には『世界には文明との接触を持たない100以上の部族があり、いずれも生存が危ぶまれている』『新たに発見された集団かどうかは今後の調査しだい』って書いてある。」

「そぉか、大発見って訳じゃあないんだ。でも、テレビでは外国の学者さんが『これは新発見だ。長い家に住む人々は初めて見た。』って、嬉しそうに喋ってたよ。」

「長い家にすむ人々なんて、ちょっと前まで日本じゃ珍しくなかったのに。喜久三、じゃなかった喜久翁の枕みたいなネタなんじゃないの。」

「なにそれ?」

「小学校の社会の教科書に、『昔はこのように細長く小さな家に、たくさんの家族が助け合って住んでいました。』って説明と一緒に、喜久三の師匠の彦六がまだ住んでる稲荷町の長屋の写真が紹介された、ってやつ。」

「ふ~ん、あんまり面白くないね。」

「喜久翁が喋ると面白いの。」

「それより、今度は『ベトナム南部のプーコック島でUFOが爆発、破片が見つかる』だって!」

「今日は未知との遭遇ネタが多いなぁ。でも、僕達がブラジルの未開の人たちの存在を知って驚いてるように、爆発しちゃったUFOの母星でも、事故を伝えるニュースで『宇宙には文明との接触を持たない100以上の星があり、いずれも生存が危ぶまれている』って地球のことを伝えてたりしてね。」

「ほら、いま画面に映ってるのが破片らいわよ。」

「どれどれ・・・って、あれがぁ!? あれはどう見ても飛行機の一部でしょ。あんなにいっぱいのリベットで固定してる部品を使ってるUFOって、どんな宇宙人の乗り物なんだろう。」

「案外、『何が進んでいて何が遅れているのかなんて、実は誰にも分からない』っていう、宇宙からのメッセージなのかも・・・。」

 

そんな戯れ言を交わしていた、昨日の我が家。

翌日の朝、自分たちも「未知との遭遇」を体験することになろうとは、露ほども思わずに・・・。

 

「フィンランドで偉い人に向かって『閣下』っていったら駄目なんだって。」

「なんで?」

「フィンランドではね、『カッカ』ってウンチのことなんだって。新聞に書いてあった。」

「今朝の新聞、もう取ってきたの?」

「うぅん、おとといの新聞。」

「何でそんなことを今頃?」

「今朝の新聞には何が書いてあるかなぁと思って。」

「僕に取ってこい、ってことか。」

「だって、まだパジャマ着替えてないから。」

「わかりました、いま取ってきます。」

 

などと話しながら庭に出て行ったnobukoの夫が、慌てて戻ってくるなり

 

「お母さん! ちょっと来て!!」

 

しぶしぶ着替えて外に出たワタシは、いきなりそこで閣下(↓)と遭遇!


閣下の全体の大きさは軟式野球のボールくらい。


木の実の種と思しき粒がたくさん混ざった、というより、たくさんの粒を黒い膜で覆ったような固まりが、ハナミズキの下に鎮座ましましています。

その大きさや形状からして、おそらくは四つ足の獣の糞ではないかと思うのですが、ネコのもののような臭いは全くしないのです。

我が家の近所にはまだ雑木林がたくさん残っており、道路でタヌキなどが車に轢かれているのを見かけることもしばしばなので、その類いの動物が遊びにきた記念に残していったものかも・・・。

 

どなたかお判りになる方、おられませんか?



続・未知との遭遇(6.8)

我が家の庭で出会った、カッカと思しき物体X。

だんご虫が一生懸命に食べてくれているお陰で、だんだん黒い部分が減って来て、種だけがくっきりとあらわれて来ました。


この種、散歩道でよく見かける桜の実の種に似ています。


カッカの中に一部残っていた果肉のままの粒の様子も、黒く熟した桜の実と同じ姿に見えました。

ってことは、枝になっている桜の実を食べている鳥の糞? でも、それにしてはやっぱり大きすぎるような・・・。

 

タヌキって枝に登って木の実を食べたりするんでしょうか。それとも、熟して落ちた実を拾って食べているのでしょうか。

 

さて、ついでと言っては何ですが、既知との遭遇ネタを。

トップページのカミキリムシの全身写真をどうぞ。


多分、シロスジカミキリという種類だと思います。もうだいぶ前に、「らくがきぐも」でユミさんがラーゼフォンの話をされていた時に、散歩中のワタシの眼前を横切っていった「ラーゼフォン」も、この種類だったと思います。(遠い目)